伊勢志摩 半島港ロマン

4月。2012年は例年より寒い日が続いた。遅めの桜前線が徐々に北上する中、敢えて人ごみを避けろように南伊勢町の志戸ノ鼻から筆島へと歩道を行く。
志摩半島の南岸には、その海岸線に沿うように東西に稜線が走る。
稜線には、テクテク会の方が標識などの手入れをされているようで、明瞭な歩道がある。時には断崖絶壁を真下に見下ろし、またその多くはウバメガシの樹林帯を縫うように歩道は走る。
阿曽浦から約1時間。今日は春めいた陽光に照らされ、高低差のない稜線沿いを歩いていても幾分か汗ばんできた。
歩道の大部分は樹林帯に囲まれ、さほどの眺望も望めないが、その分、時折広がる断崖、海、そして常緑樹の照り返した緑のコントラストに圧倒される。
稜線から筆島への分岐は標高120mほど。見える海岸はここから120mもの標高差があることになる。
すべてのビューポイントは、体を支えるものを一切失ったかのようなロケーションとなる。足を滑らせたらと考えると、恐ろしい。

手前に見える富士山型の島は、志戸ノ鼻の先端。さらに奥に見える大きな島は、南伊勢町の景勝地『鵜倉園地(うぐらえんち)』にある見江島である。最近は海側から、シーカヤックなどで訪れる人も多い。